国際政治学者の藤井厳喜先生が、日本国民として政治に参加しようとする若い人たちの為に書いた、『若い有権者のための政治入門〜18歳から考える日本の未来〜』を読んでみたら、色々と考えることがありました〜
「投票率が低い=悪いこと」ではない?
令和元年7月に行われた参議院議員選挙での投票率は48.80%、10歳代の投票率は32.28%(総務省HPより)
海外諸国と比べてかなり低い投票率とということから、特に若者の消極的な政治参加について、世間で問題視されることも多くなっています。しかし、見方を変えれば、日本は「政治に無関心でいられる国」と言えるのかもしれません。困った政党や政治家がいれば、(このままじゃダメだ!)と言って、政治参加をする人も増えるでしょう。そうした観点から言えば、政治に無関心でいられるくらい、国内が安定している、という見方もできます。確かに、日本で普通に生活していれば、差し迫った危機を感じることは滅多にありません。でも、もしかしたら、そう思っているだけなのかも?日本は今、本当に安全だと言えるのか?という前提から一人一人が考えた上で初めて成り立つ議論なのだと思います。
でも、藤井先生は本書でこう語っています。
行かないということは、現状への白紙委任状だ、という風に考えた方がいい。「何が起きても文句は言いませんよ」ということです。
『若者のための政治入門』
普段の生活と政治はなかなか結びついている実感はありませんが、コロナ禍の、度重なる緊急事態宣言などにより、多くの人が政治に主体的に向き合うようになったのではないでしょうか。私自身も、緊急事態宣言で修学旅行が中止になったり、生徒活動に制限が設けられたり、とこんなにも制限されてしまうのか、、、と感じたことも多く、無関心ではいられん!と思うようになりました。
過去と未来への責任
ーー今の日本の現状は、過去の日本人の決断が作ったもので、今の私たちの選択が、未来の日本を形作っていく。だから私たちは未来に対して責任がある。ーー
これは当たり前のことかもしれませんが、自分の「縦軸」を感じることができる、私のとっても好きな考え方です。そしてその連続の中で日本は成り立ってきたんだなあと思うと、なんだかロマンを感じます。
これで思い出したのが、私の大好きなドラマ『Jin-仁-』の中での名言
死んでいった者に報いる方法は一つしかない。もういっぺん生まれてきたい、そう思える国にすることだ。
直接目に見えることはないけど、今の選択が未来を形作っていくことは確かで、自分を超えたもの為に奔走した志士たちは、差し迫る危機の中でこんなことを考えながら行動していたのかなあと考えさせられます。(話が逸れました 😕 )
今日はここまで〜
選挙に行く前に若者がしておくべきこと、そもそも日本ってどんな国?という話など、日本の政治に参加するならば絶対に知っておきたいあれこれが詰まった本でした!そんなに文字数は多くないのでパパッと読めるはず。あなたもぜひ読んでみてください!